個別インタビューFV

布団の羽毛に“もうひと工夫”


新たな機能を生む研究の舞台裏

技術・開発本部
播磨研究所 技術開発G

M.H

入社年

2020年

出身校

京都大学 大学院 農学研究所 卒業

担当業務

繊維関係の研究(機能加工)

学生時代に研究していた天然成分に関する知見を活かせると考えて、大和紡績へ入社しました。入社後は、大学での共同研究や中国の羽毛工場への現地視察など、入社するまで想像もしていなかった刺激のある日々を過ごしており、自分の中の変化を実感しています。
また、大和紡績の製品はいろいろな分野に展開しており、大手メーカーさんにも採用されていることが多いので、やりがいを感じられる機会の多い仕事です。社会の役に立つ製品づくりに携われるので、モチベーション高く活躍できますよ。

──大和紡績を選んだ理由は?

大学時代の研究テーマを活かせるのではないかと感じて

大学の時に木材を扱う学科を専攻していたのですが、中でもセルロースやリグニンといった天然成分の応用について研究していました。これらの素材は天然由来で自然に優しく、抗菌性等の機能性も持ち合わせているため、環境問題の解決にも大きく期待されているんです。当時の研究テーマが大和紡績の取り組みと一致していて、「自分の知識を活かせるんじゃないかな」と感じたのが入社のきっかけでした。
もう一つは、当社の扱っている繊維は生活の中で身近にある素材なので、より社会に関わっているという実感を持てる仕事だと思ったからです。

──現在の仕事内容は?

羽毛に様々な機能を施す加工剤を研究・開発

入社後は、長野県の信州大学繊維学部にある研究施設に2年間駐在して共同研究を行っていました。その後、兵庫県の播磨工場へ異動し、現在は製品・テキスタイル事業部の研究部門で布団などに使用される羽毛の加工剤の研究・開発を主に担当しています。
具体的には、動物繊維である羽毛には油や汚れが付きやすいため、それらを除去するための加工や抗菌性・防ダニ性などを羽毛に与える加工剤の開発を行っています。その他にも、工場との加工工程のやり取りや営業担当との打合せなどの生産管理に関わる仕事も業務範囲です。

インタビュー画像

──今までの仕事で一番記憶に残っていることは?

中国の工場と協力して成功させたプロジェクト

中国の羽毛工場と協力した製品開発プロジェクトが、特に記憶に残っています。羽毛の開発は事例が少ないため情報がほとんどなく、やっとの想いで理想の加工剤を探し出し、それを採用していただいたのが中国の羽毛工場でした。言葉の壁や工場独自の工程の違いなどにかなり苦労したのを覚えています…。
最終的には上司や営業担当と現地を訪れ、実際の製造現場で課題を確認しながらプロジェクトを進めました。データのやり取りだけでは分からなかった課題などを確認することができ、良い経験になりました。様々な調整を重ねて、なんとかこのプロジェクトを成功させたことで、自身の成長にもつながったように感じています。

──これからの目標について教えてください。

分野を超えて応用できる技術を構築したい

研究所では、同じ部署の中でも製品・テキスタイルや合繊、産業資材など、様々な分野を取り扱っています。これからは一つのことを突き詰めるだけではなく、他分野の開発を経験しながら、それらを応用し融合させて、幅広く活用できる技術を構築したいと考えています。
その他にも、大学時代に研究していたリグニンを活用して、よりサステナブルな素材を開発できないかという研究も模索している最中です。挑戦してみたいテーマはまだまだたくさんありますね。

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──入社を志望する方へメッセージ

入社後は、それまでに学んだ分野とは異なる新しい研究を行うことも多くなります。ですので、新しいことに対して自分から主体的に学べる方は活躍できる環境だと思います。私自身も、学生時代には想像もしていなかったような分野の研究を行っているので、刺激のある日々を過ごしています。
また、自分が携わった製品が実際に店頭に並んでいるのを見るとすごく嬉しいですし、達成感も大きいんですよ。当社の開発した加工剤は日本国内だけではなく海外のメーカーにも採用されているので、グローバルなやりがいを感じられるのも魅力です。そういう経験をしてみたい方は、とても良い環境ですので、大和紡績にぜひ来てください。